ビタミンB1

大事な栄養素

はじめに

腎臓病(CKD)の人はタンパク質の摂取を制限しながら、カロリーは不足しないように気をつけていますよね。つまり、主食と脂質を多めにしているはずです。ダイエットに夢中な人は逆に炭水化物(糖質)と脂質を減らして、タンパク質中心ですよね。

両方とも、それで大丈夫なんですか?今回はCKDの人がターゲットです。

江戸時代の江戸や大坂では、脚気の人がたくさんいましたが、なぜでしょう。

答えは簡単です。食事の偏りです。江戸や大坂ではお米を1日5合とか食べました。また、流通が未発達の時代ではすぐ近くで取れたものしか食べることができませんた。脚気は江戸患いとよばれ、都市に住む人に特有の病気でした。

脚気ビタミンB1が足りないと発症しやすい病気です。ですが、CKDはビタミンB1を多く含む食品はたくさん食べられません。ビタミンB1の覇者は豚肉、うなぎ、たらこ、大豆、インスタントラーメンです。どれもタンパク質豊富で、たらことインスタントラーメンは食塩、大豆はカリウムがそれぞれ多いです。まあ、江戸時代じゃなくても、CKDの人は食べられません💧乾燥剤と同じです。

CKDの人は、強力な食事制限のために、痩せていて筋肉が減り、生気がありません。最近まで私もそうでした。

ビタミンB1はなぜ必要で、どれぐらい必要か?

 ビタミンB1は、最初に発見されたビタミンで、鈴木梅太郎により発見されました。

ビタミンB群は炭水化物をエネルギーに変える手助けをする。

という働きがあります(wikipedia:ビタミンB群 )。1日の所要量は成人男性で1.1ミリグラム、成人女性で0.8 ミリグラムとされ、さらに、摂取エネルギー1,000 キロカロリーあたり0.35 ミリグラムが必要とされています。体内で長期間蓄えることができないため、継続して摂取する必要があります。過剰摂取しても体外に排出されるため、問題になることはないようです。

普通の人も要注意

さて、ビタミンB1の覇者である豚肉ですが、100gあたり0.9mgのビタミンB1が含まれています(豚もも肉)。バラ肉は少ないので除外するとして、1日に豚肉を100gぐらい食べれば、他の食品でなんとかなりますね。

批判の時間

さて問題はCKDの人です。豚肉100gに含まれるタンパク質量は、部位によりますが、20g程度あります。主食のタンパク質量を勘案すると、ほとんど主食と豚肉しか食べることができません。それは困ります。豚肉以外の肉、魚介類、乳製品や植物性のタンパク質も必要です。しかしそれでは、ビタミンB1は足りなくなり、カロリー計算して食べたものを効率よくエネルギーにできません。栄養が偏るか、実質カロリー不足になるか、どちらかです。カロリー不足は食事療法の失敗を意味します(結果的に腎臓は悪化する)。ところが、「豚肉を積極的に食べなさい」などという指導は一切行われていません。何を管理してるんでしょうかね、管理なんとか殿は。腰抜けの豚将軍と有名な先の内大臣徳川慶喜公も豚肉を食べて長生きなさったというのに。

実体験と反省

私は腎機能は回復していますが、食事療法を開始してから生気がなくなりました。入院中に教えてもらった筋トレや本に載っているCKDのトレーニングも行っています。ですが脂肪はもとより、筋肉もなくなり、痩せ衰えました(これが腎臓病だよって言う人もいました。私もです)。

今は反省して、ムシャクシャしています。病院で受けた指導や制限をよく調べもせず、考えもせずにただ守っていました。

これを知ってから、タンパク質を豚肉へシフトさせました。もちろん体感できるほど自転車のペダルが踏めました。タイムも一気に現役選手だった頃に近づき、体も引き締まりました。体重そのままでウェストが-5cmです。選手はウェストなんて興味ないですけどね。

再批判

 CKDはタンパク質制限と最低カロリーを満たした食事をします。カロリーが不足すると、脂肪はすぐに燃焼できないので、先に体組織(つまりタンパク質)を破壊(燃焼)してしまいます。タンパク質を燃焼しても二酸化炭素と水にはならず、残りカスは腎臓で濾過して体外に排出します(腎臓の負担となる)、CKDの人は炭水化物と脂質でカロリーを補うことになっています。

ところが、脂質は炭水化物がなければ燃焼することができません。ビタミンB1がなければ炭水化物を燃焼できません。いくら摂取カロリーを調整しても、燃焼できるのは体組織のタンパク質だけではありませんか

破滅的結論

食事療法で摂取カロリーを調整しても、効果はありません。カロリー調整して効果があるのはビタミンB1を推奨量まで摂取した場合だけです。しかし、通常のCKDの食生活では、どうやっても無理です。

 回避策

ビタミンB1を補助食品で推奨量まで補う。

私は、強化米にして食べています。玄米を食べればよいのですが、CKDには玄米は非推奨なのです(カリウムとリンのため)。カップラーメンはミニサイズなら食塩オーバーにはなりません。強化米は気になる人は下のをどうぞ。

アルカリイオン水

尿酸値を下げる

はじめに

 腎臓病になって気が付いたのは、尿酸値。それまでの健康診断では基準値以内で大して気にも止めませんでした。血中の尿酸値が高い状態を高尿酸血症というのは、CKDの方なら知ってると思います。入院直後の私は尿酸値が11まで上がり、尿毒症となりました。退院後は9前後で横ばいでした。高尿酸血症は腎機能に悪いということを聞いたのですが、対処のしようがないまま過ごしていました。

巷説の批判

 尿酸値といえばプリン体摂取を減らすのがはじめで、次が酸性食品を控える、というものではないでしょうか。

 しかし、腎臓病でタンパク質制限をしている人は関係ないですね、もともと摂取していませんから、過剰摂取なんてできません。

 また、プリン体は人体で作られるので、過剰摂取しない腎臓病患者には関係ありません。

 酸性食品は食品にpHセンサーを指して測るもので、焼いたものの組成からpH議論しても意味はありません。

おしっこは何をしているのか?

 そもそも、尿酸はおしっこに溶けて腎臓から排出されますが、おしっこは不要なものを排出するだけでなく、血液や体のpHを調整するためのものです。血液が酸性となった時、より強酸性のおしっこを作って排出し、血液のpHを維持します。しかし尿酸はpHが低いとおしっこに溶けないので、血液中に留まり、尿酸値が上がります。

結論

 そこで、血液を少しだけアルカリに傾ければ、おしっこは弱いアルカリ性となり、尿酸は効率よく排出されます。めでたしめでたし。

 私はアルカリイオン水を少し飲んで、調整しているつもりです。逆に酸性飲料は控えています(令和2年夏は炭酸を飲みすぎて尿酸値が上がりました)。

2ヶ月で、

 9.1 ー> 7.8

と劇的に改善されました。もちろん、夏でも日々の自転車のトレーニングは続けながらです(私は下の商品を朝夕コップ一杯ずつ飲んでいます)。

 注意

 最後に注意です。アルカリイオン水はアルカリなので、ナトリウムやカリウムを必ず含みます。CKDのステージが進んでいる方は絶対に飲みすぎないで下さい。

 

血清クレアチン1.64低下

検査結果

8月5日の検査でクレアチニンが1.64になりました。

eGFRは36.5まで回復しました。

その他の気になる数値は以下のとおりです。

 

降圧剤が1つ減り、一日6錠になりました。

利尿剤は半錠になりました。